From the Southern Hemisphere

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南半球に移住したプログラマの日々

コロナ接触確認アプリ「COCOA」の開発者が罵声を浴びせられていた件について思うこと

こんにちは、ピコピコくんです。
今回はコロナ接触確認アプリの開発者をめぐる騒動について、思ったことを書きました。

きっかけ

Twitterのタイムラインに流れてきた日本の「コロナウイルス接触確認アプリ」の開発者に対するツイートを見たのがきっかけです。自分なりに思うところがあったので書こうと思いました。

コロナ接触確認アプリの開発者への罵声

直接の引用は控えますが、アプリ開発者の方のTwitterアカウントに酷いことを書いている人がいました。それに対して開発者の方が開発の経緯等を説明しているにも関わらず

○○万ダウンロードされてるんだから無償でもサポートしろ(意訳)

とか

勤務先の会社が保守・運営を受注したんだから無償とは言えない(意訳)

というような発言を続けていました。ここには載せませんが、他にも色々と言っていました。こういう発言が溢れるようになると、開発者の気力が失われて日本のソフトウェア開発を停滞させる危険性があります。

驚いたことに、この発言の主はエンジニアらしいです。どれだけ実力と実績があるか知りませんが、他の人への敬意を持って発言して欲しいと思います。

批判とは、良い所も悪い所も含めて意見を言うことです。でも上記の発言はただの罵声です。改善点があるなら建設的な意見をあげるなり、(オープンソースソフトウェアとして公開されているので)ソースを自ら改修するなりして貢献してほしいです。

アプリをめぐる不具合やトラブルはあるようですが、だからと言って開発者に何を言っても良いということにはなりません。それらの解決は保守・運営を受注した会社がこれから行っていくことでしょう。なので、今後は(建設的な)意見があればそちらか提供元の厚生労働省に上げましょう。

www.mhlw.go.jp

ソフトウェアの向こう側には人間がいることを忘れずに。

開発者のみなさん、ありがとうございます。
これからの更なるご活躍をお祈りしています。

失敗を許さず、挑戦を妨げる文化の危険性

日本に住んでいた頃に「失敗を許さず、完璧を求める」、「挑戦を褒めない」、「挑戦して失敗した人を揶揄する」といった空気を感じていました。

多くの人が完璧を求め、自分の思い通りにならないと激しく非難する。そうして失敗を怖れ、新しいことに挑戦できなくなっていくような空気が社会に蔓延し続けるとソフトウェア開発だけでなく、あらゆる業界で新しいことへ挑戦する意欲が低下し、気づいた時には世界中から置いてけぼりにされる…なんてことが起こってしまうのではないでしょうか。

他人に不寛容で敬意を持てない社会は、巡り巡って自分を縛り付けることにもなります。不具合の無い完璧なソフトウェアなんて存在しないし、ミスの無い完璧な人間も存在しません。

失敗を責めるよりも、挑戦を称え、お互いに研鑽しあえる社会にしましょうよ!

開発者インタビュー

コロナ接触確認アプリの開発者さんのインタビュー記事です。

diamond.jp

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